当たり前の感性

東京国立近代美術館で開催されている『現代美術のハードコアは実は世界の宝である展』に行ってきました。個人的にはこの展示より、同館の所有する常設作品の中のある作品がすごく印象に残りました。

 

それは、教科書などでも載っている『麗子像』で有名な、岸田劉生の作品『道路と土手と塀』です。

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1915年の作品で、代々木四丁目を描いたごくごくありふれた風景を描いた作品なのですが、空へとのびる赤土の道の圧倒的な迫力に目が釘付けになりました。土が持つ生き生きとした生命感なんて、都会にいるとほぼ感じることがないなあと。そんな普通のことに感動できていない不感症になっている自分がまずいなと。

 

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最近読んだ本。

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竹村さんの『日本史の謎は「地形」で解ける』は、色んな歴史事実を、それまでの人文科学の視点でなく、地形という視点で解き明かしているんですが、これがものすごく面白かった。これを読んだ後に、東京の街を見ると、江戸時代の名残が色々残っていて、当時を想像しながら散歩しているだけで街が楽しくなる。

 

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それにしても地形なんて、普段意識しないよなーと。

『虫眼とアニ眼』の中で宮崎駿監督が、「いまの街は全て直線で出来ていてつまらない」と言っていましたが、本当にそう思う。

"感性"は頭の中で生まれるものでなく、身体全体で感じて経験することで生まれるものだと思う。そのために、幼稚園や運動場もこぼこにしたほうが良いみたいなことを言ってましたが、確かにそうだよなーと。

 

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そんなふうに『土』や『地面』について考えていた最近でした笑

短い夏は、ちょっとそんな当たり前の感性を取り戻しに行こう。

 

(はたなか)