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辞書になった男

いやあ、面白かった。ほぼ一日で読了。

 

『辞書になった男 〜ケンボー先生と山田先生〜』

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皆さんもどちらか一度は使ったことがあるんじゃないでしょうか?

三省堂国語辞典』と『新明解国語辞典』。

この2つの辞書に、というか辞書に違いなんてないんじゃないかと思ってないですか?僕はそう思ってました。でもそうではないんです。辞書には編纂者の強烈な個性や人格があらわれているんです。これを見てみてください。

 

れんあい【恋愛】

特定の異性に特別の愛情をいだいて、二人だけで一緒にいたい、出来るなら合体したいという気持ちを持ちながら、それが、常にはかなえられないで、ひどく心を苦しめる(まれに叶えられて歓喜する)状態。(新明解 第三版)

 

れんあい【恋愛】

男女の間の、恋いしたう愛情。恋。(三国 第三版)

 

どんな辞書も一緒だと思っていた僕は、この『恋愛』という言葉の、それぞれの解説を読んだだけで、この『辞書』を作った人間に一気に興味を持ち、引き込まれました。

 

そして実はこの二冊の辞書の編纂者は、元々は一つの辞書を作っていたにも関わらず、あることがきっかけで決別したという事実。

 

"事実は小説より奇なり"といいますが、正にその言葉の通り、本当に面白かった。

約350ページ、一気に読み切りました。。

 

そんな、主観なのではないのか?と思えるほどの解説を取り入れた、『新明解国語辞典』の編纂者の山田先生のことばで、印象的だったのが、

 

『みんなが褒めるもの、それは八方美人であって、かえってよくないものになる。私は八方美人のひとは要警戒だなと思っている。かえって、よくない人の中で、いいところがある人を真の存在であると思っている』

 

という一文。ちょっと違うかもしれないけど、僕も、例えばSNSなどで、"いいね!"が沢山あるようなものにはあまり興味はなく、、更に言えば、いいね!をたくさんもらう為にあげたような記事にはもっと興味が無いなあと。そういった、周りの評価でなく、自分自身の価値感で物事を見ていきたいなと、この山田先生の一文を読んで、感じました。

 

まあ、そんな固い話はさておき、単純に本当に面白い本です!おすすめです。

 

(はたなか)